
セールス
どんなに客室や宴会場がデラックスでも、レストランの料理が自慢でも、利用してもらえなければ意味がない。それを売り込むセールスの重要度が、ここでクローズアップされる。
なかでもグループ客の取り込み、会議、婚礼、セミナー、パーティの受注といった大きな売上は、セールスの腕の見せどころ。
プランニング部門がもっぱら不特定多数の個人客をターゲットとするのに対して、セールス部門はより大きな、まとまった対象を狙い撃つ。
例えば客室セールスでは、旅行会社を通したグループツアーの獲得、特定企業との年間契約。宴会セールスでは、会議・セミナー・商品発表会などの誘致、結婚披露宴をはじめとする各種パーティ。 とくに大規模ホテルは、こうした“攻めのセールス”が、経営を支える大事な役割を担っている。
ターゲットが大きければ大きいほど、やりがい・面白さが増すのは当然。国際会議、政界・財界人のパーティ、大企業の商品発表会、芸能人の結婚パーティといった大物が受注できれば、大変なお手柄ということになる。
自分のパーソナリティ、熱意、商品知識、人脈などを総動員して、獲物をゲットしたときの嬉しさ!これだから、セールスの仕事は一度やるとやめられない?
そう、目立った数字が残せれば、確かにセールスは楽しい。面白い。でも、他のホテルのセールス・スタッフだって、必死になって企業や官公庁、各種団体などに食い込もうとしているわけ。
いきおい競争は激しくなる一方で、そんなに簡単にはオイシイ話は舞い込んでこない。むしろ、ヒット率は8 番打者くらいが普通、と考えておいたほうが現実的かも。
苦労して予約まで漕ぎつけても、それからがまた大変。宴会サービス担当者、レストラン部門、フロントオフィスなどとの打ち合わせが待っている。気持ちよく働いてもらうために気をつかうこともあるし、 言うべきことはビシッと言っておかなくちゃいけないし…。
なんで私がそこまでやるの?とグチりたくなることもしばしば。
セールスはホテルにおける間接部門の本流。負担も重いが、それだけ出世コースに乗れる可能性は高いとも言える。俗に言うツブシもきく。ホテル業界では、他社へのトラバーユは珍しいことではない。
外国系ホテルの日本支社や販売代理会社に移り、セールスとして活躍する道もある。それに、英語ができれば、海外のホテルで働くというプランも、将来の夢として実現可能。